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明日からフィンランドに行ってきます! フェスティバル出演&フィンランド語で詩集が出ます。_d0101676_20500704.jpg
明日から約2週間、フィンランドに滞在します!

なんと詩の朗読ツアーです。
タンペレ、ラハティ、トゥルクなどで連日朗読します。
6月11日タンペレ開催〈アンニッキ ポエトリー フェスティバル〉
6月17日ラハティ開催〈ラハティ ルノ マラソン〉に出演します。

独自のボディペイントアートを手がける、チョーヒカルさんと共に
朗読、映像、ライブペインティングをまじえたコラボレーションを行う予定です。
(チョーさんは、先日渋谷PARCO GALLERY X での個展を終えたばかり!)
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明日からフィンランドに行ってきます! フェスティバル出演&フィンランド語で詩集が出ます。_d0101676_21005342.jpg
(フェスティバルのサイトに私のプロフィールが載ってるけど、
英語だと思って油断していたら、かなり大げさに書いてあって、結構な恥ずかしい…)

実はフェスティバル出演に際して……

第1詩集『適切な世界の適切ならざる私』が
フィンランド語で出版されます!!

『Kirjoitusmerkkien meri』(=活字の海)
というタイトルで、現地のアヴィアドル社から刊行予定です。

明日からフィンランドに行ってきます! フェスティバル出演&フィンランド語で詩集が出ます。_d0101676_20595056.jpg
『Kirjoitusmerkkien meri』(活字の海)というタイトル、
フィンランド語ではとてもきれいな響きだそうです。

今回の朗読ツアーは、詩集の販促も兼ねて行います。
旅の案内をしてくれるのは、この詩集の訳者であり、
フィンランド出身の翻訳家、マユ・サーリッツァさん。

2013年には詩人の城戸朱理さんが、
同じくアンニッキポエトリーフェスティバルに出演され、
マユさんの案内で詩集出版ツアーを行っています。

というわけで、朗読ツアーは他にも、
トゥルク市立図書館 や、ブックカフェKirjakahvila ほか、
書店などでのイベントを出版社主催で行います。
その合間に、記者会見や打ち合わせなどが入ってくるので、
意外とのんびりしている間はなさそうです。
(ハードスケジュールもきっと大丈夫! ドバイで鍛えられたから…)

なにやら、現地の新聞でも取り上げられている模様。
ドバイ滞在時もそうでしたが、
ここまで海外の詩人を歓迎してくれるなんて胸が熱くなります。
明日からフィンランドに行ってきます! フェスティバル出演&フィンランド語で詩集が出ます。_d0101676_22062676.jpg
今回の旅は、詩集の翻訳に取り組みながら、
フェスティバル主催者とやり取りしてくださったマユさん、
その他、まだお会いしていない主催者の方、出版社の方のお力で実現しました。

渡航にあたり、国際交流基金の助成金を申請することになったのですが、
申請の際は、詩人の浅野彩香さんにご協力をいただきました
(初めての申請、慣れない書類とにらめっこして、
12月は嵐のようでしたが、浅野さんが助けてくださって本当に心強かったです…)。

実は初めてのヨーロッパ滞在です。
旅の模様は、またエッセイなどにまとめたいと思います(媒体は未定)。
しばらくTwitter はフィンランドの話題尽くしになるかもしれません
(でも勿体無くて、SNSは更新しなくなっちゃうかな^^;)。
ではでは、元気に行ってきます!


# by moonpower0723 | 2016-06-08 22:07 | 詩の仕事
cakes、公明新聞でエッセイ連載開始/詩手帖に対談合評/加藤ミリヤ著『UGLY』文庫解説/「飛ぶ教室」に詩とインタビュー_d0101676_19442189.png
ご無沙汰しています。2016年に入って初のブログ更新です。もう5月ですか…いやはや。

今年以降に始まった連載/発売中の雑誌に書いた原稿について、ざっと紹介します。
販売期間過ぎてしまったものに関してはTwitterをご覧くださいね。

cakes、公明新聞でエッセイ連載開始/詩手帖に対談合評/加藤ミリヤ著『UGLY』文庫解説/「飛ぶ教室」に詩とインタビュー_d0101676_21070452.jpg

cakesにて、エッセイの連載
〈臆病な詩人、街へ出る。〉が始まりました!

世間知らずで、夢見がちで、冴えない私(24歳)が
未経験の事柄に飛び込んでいく体験型のエッセイです。
「早熟」「天才」と騒がれた女子高生は、今やどこにもいない。
残されたのは、臆病で夢見がちな冴えない女。
​▶︎第1回 JK詩人はもういない(無料記事)

第3回以降はお祓いに挑戦したり、八百屋で勇気を試されたり、

最新話 は「立て続けに2人の男性から告白されてしまって大混乱…。さて、どう向き合うか?」
という内容です(…としか説明の仕様がない)。無料期間内に是非ご笑覧ください◎
「きみは本当の恋愛を知らないね」
片思いに焦がれてばかりで、一向に進展しない私を友人は笑う。
これから書こうとしているのは、
10日間で2人の男性に告白される〈恋愛音痴〉な女の話だーー。
▶第6回 恋愛音痴の受難〈前篇〉

▶第7回 恋愛音痴の受難〈後篇〉

★連載のいきさつや、番外編をこんな風にnoteにアップしていますので、
そちらも合わせてチェックしていただけたら嬉しいです。

***

今年1月より、公明新聞のコラム欄
〈言葉の遠近法〉(月1回掲載)を担当しています。

各回750字くらいの短いお話が続きます◎
5月は11日(水)に「両手を捧げる」が掲載予定です。

今まで掲載されたものをタイトルだけ並べると
「詩を聴く」「詩を教える」「春は隣から」「命を繋ぐ」……。
2月掲載の「詩を教える」では、
山口市阿東中学校での詩の公開授業でゲスト講師を務めた際のエピソードを綴りました。
14歳たちの素直さに、むしろ「私が教わり、学んだ時間だった」というお話。
3月掲載「春は隣から」では、「春隣」という季語に寄せ、上京当時の思い出を綴りました。

***
【ウェブで読めるもの、書籍など】

◎ポプラ社「WEB asta」連載〈洗礼ダイアリー〉第13回「人間スイッチ」が公開されています。
「キス」は欲望の記号? 体温のない、機械のような身体って?
寝つけない夜、自分の身体を抱いてみたら――。
ここ4年ぐらい、悩んできたことをぶつけた大事な原稿です。
▶︎第13回 人間スイッチ

◎雑誌「ブレーン」3月号にて〈窓の明かり〉をテーマに、エッセイを執筆しました。
※特設サイトでも全文を読むことができます。
――幼少期、外の世界と繋がる唯一の手段は、「窓を覗く」ことだった。
▶︎窓を話し相手に|文月悠光

加藤ミリヤさんの小説『UGLY』(幻冬舎文庫)の文庫解説を執筆しました。
小説家である主人公は、書くことによって生かされ、承認される歓びを得ていく。
彼女がより「わたしらしく」書くために下した決断とは…。胸が震える一冊です。


◎書評サイト「ホンシェルジュ」にて〈食べもの〉本に関する書評を執筆しています。
写真は、少女写真家の飯田えりかさん撮影です。
写真とともに書評を書くシリーズ、しばらく続く予定です!

▶食べることが好きなあなたに送る、いやらしくて愉快な「食べもの」本

◎「飛ぶ教室」第44号(金原瑞人さん編集号)に、詩「種明かし」を執筆しました。
翻訳家・金原瑞人さんとの対談インタビューも掲載されています。
既刊詩集からも3篇転載。執筆陣も好きな詠み手の方ばかりです。
詩の挿絵イラストは、松田奈那子さん。

1月29日には刊行記念も兼ねて、
金原瑞人さんと文月のトークイベントもありました(ご来場ありがとうございました)。
特集〈えっ、詩? いや、短歌! それとも俳句?〉は、
現代詩に限らず、今の詩歌の若手について知りたい、という方には最適の入門書だと思います。

◎ポプラ文庫『3時のおやつ ふたたび』に、エッセイ「オブラート、もしくはカンロ飴」が掲載されました。
「asta」15年7月号に執筆した原稿の加筆版です。オブラートが裏おやつだったエピソードなど。

【雑誌、新聞ほか】

1年間の選考の締め括りです。多くの投稿作品・作者に言及しています。
現代詩手帖賞に選ばれたマーサ・ナカムラさん、水沢なおさんの作品もお楽しみに!

「現代詩手帖」3月号には、〈詩と歌〉特集に、エッセイ「詩は歌に飢えているか」を執筆しました。
Nコン作詞、寺嶋由芙さんとの共作詞、小田朋美さんへの歌詞提供について。

トルコ出身の女性監督による、稲妻のような五人姉妹の物語です。

◎読売新聞4月22日夕刊に、詩「愛は比べようもなく」を執筆しました。

◎フィガロジャポン5月号に、堀江敏幸著『その姿の消し方』(新潮社)の書評を執筆しました。
不在の詩人をめぐる長編小説。語り手は幻の詩人を追う内に、死者から生者へ目を移していく。
フィガロジャポンのサイトにも掲載されています。
▶フィガロが選ぶ、今月の5冊

居場所を求めて流転していく女性の物語。
SNS、雇用問題、名前の喪失、結婚制度への疑問、擬似家族…多くの問いかけが詰まった作品です。

イタリア民話を元にした悲しい物語『神の道化師』について。

◎「別冊 詩の発見」第15号(編集・山田兼士氏)に、詩「夜明けのうつわ」を執筆しています。
〈唇の輪郭が夜気に宿る。/この闇を「ヨル」と名づけた/瞳の奥の静けさを裂く〉

◎「抒情文芸」第158号(2016年春季号)に、詩「名前をつける」を書き下ろしています。

◎5/1(日)の文学フリマでは、下記の新刊に参加しました。
・「文鯨」創刊号…詩「息を引き取る」&散文 書き下ろし掲載
・「風狂通信」vol.3…約2万字ロングインタビュー掲載

「風狂通信」のロングインタビューは、今までのインタビューで最長です。。
今の文月の率直な思いを語っています。
通販など入手情報は、風狂奇談倶楽部さんに問い合わせてね。

3月いっぱいで、J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」での詩の朗読は終了いたしました。
2年半、毎週欠かさず、季節のテーマに寄せた書き下ろしで、詩の朗読をお届けしてきました。
たくさんのご感想、応援の声を寄せてくださり、ありがとうございました!
ラジオは終わりますが、これからも詩を声で届け続けます。
朗読会にも足を運んでいただけたら嬉しいです。

***雑記***

今年に入ってから、私生活にあったことを思いつくままに書いてみる。

・新年早々、新千歳空港行きのバスで号泣。
神社にお祓いに行くが、お金が足りず、祈祷料を人から借りる。
・「歌ってください」という依頼を受けて前橋で歌う。「東京なら出なかった」と失言。
・謎のモテ期が到来。
 ※恋愛音痴の受難・前篇 https://cakes.mu/posts/12949
・混乱の末、胃腸炎で高熱を出し、布団の中で原稿を書く荒業に出る。
・『リップヴァンウィンクルの花嫁』を試写を含めて2回観る。同じところで泣く。

……など。ダメダメである。

それにしても「身近な人を書く」というのは、ほんに難しいことだ。
書いている最中は「わたしは無敵!」の全能感に満ちているのだが、
公開された途端に「大丈夫かな」と気を揉んだり。そこらへんは案外小心者なのだ。
知人から「よくあんなこと書けるね~。度胸あるね~」と言われると、
うーん、と首をかしげてしまう。
「内心は不安ばかりだよ…」と感じる自分と、
「何でも書けばいいじゃん?」って強気に思う無敵な自分。

お話をリアルなものとして受け取ってもらえるのは嬉しいけれど、
エッセイの中に出てくる「ふづき」も、他の人物も
「ほんとうにいるのかわからない」くらい曖昧にしたい。遠ざけていたい。

ここ数ヶ月、良い音楽はたくさん聴いたのだけど、
吉澤嘉代子さんの「東京絶景」は何度聴いてもすてきな名曲。
3年前にシブカル祭のステージで一緒に歌った、私にとっては思い出深い曲でもあります。
東京はうつくしい 泡沫のプラネタリウム



# by moonpower0723 | 2016-05-07 22:27 | 詩の仕事
文學界、詩手帖、日展サイトに詩/洗礼ダイアリー、週刊朝日エッセイ/フィガロジャポン現代詩特集/今年を振り返って_d0101676_18090278.jpg

●まずは詩作品から、ざっと掲載情報(11~12月)です。

雑誌をめくってすぐ、齋藤陽道さんの写真(美しい…)と共に掲載されています。
純文学誌に詩を書くのは5年ぶり。新たな年への期待と、祈りを込めて綴りました✒️
文學界、詩手帖、日展サイトに詩/洗礼ダイアリー、週刊朝日エッセイ/フィガロジャポン現代詩特集/今年を振り返って_d0101676_20452984.jpg

「現代詩手帖」1月号(12月29日発売)に、詩「青虫の唄」を執筆しています。
独り暮らし万歳、って感じの、珍しく平穏な詩です。
作品特集なので、若手から大御所まで、詩がたくさん載っています。
同誌には、新人作品欄の選評「〈私〉の範囲」も執筆しています。
2ヶ月分の投稿作品1224篇(!)から選び抜いた9篇が掲載されています(た、大変だった…)。

「現代詩手帖」12月号年鑑〈2015年代表詩選〉では、詩「虹の色を思い出せない」掲載されました。
「花椿」7・8月合併号に書いた詩の再掲です。
日展の作品からインスピレーションを得て作品を執筆する企画。
山本眞輔さんの彫刻作品『平和への祈り』に宛て、詩「わたしの祈りかた」を書き下ろしました。
参加した作家の他4名は、田丸雅智さん、神野紗希さん、佐藤文香さん、木村綾子さん。
作品は、日展のサイトにて公開中 です。
※企画に参加した若手作家たちによる座談会もこちらで公開されています
田丸雅智さん、神野紗希さん、木村綾子さんとお話ししています。こちらも詩と合わせてご覧ください◎

◎TOLTAの新刊『現代詩100周年』に、詩「シンメトリック」を執筆しました。
約100名の詩人によるアンソロジー詩集。都会の愛をテーマに綴りました(何のこっちゃ)。

●エッセイ、あちこちに放出中。

◎ポプラ社のサイト「WEB asta*」にて、エッセイ〈洗礼ダイアリー〉連載中です!

第6回「自撮り流星群」は、自撮りをSNSに晒す女の子たちと、その心理を考察。
第7回「スクールカーストのち、雪」は、〈普通〉に狂おしいほど憧れた高校時代のお話。
第8回「朗読少女のたましい」は、公園で詩を朗読した14歳から、朗読活動の変遷を辿ります。
第9回「パラレルワールドの恋人たち」は、独り身が悟った恋人たちの不思議を綴りました。

隔週(大体)火曜日に、更新しております。目次はこちらです。

◎「現代詩手帖」12月号年鑑に、展望エッセイ「ひとり出版社と詩人たち」を執筆しています。
黒田三郎『小さなユリと』、松井啓子『くだもののにおいのする日』の再版に焦点を当て、
夏葉社の島田さん、ゆめある舎の谷川恵さんのお話を参照しながら「ひとり出版社」の取り組みを紹介🌹

「人生の最後に読みたい本」をめぐるエッセイです。
シンボルスカの詩集『終わりと始まり』(沼野充義訳、未知谷刊)を紹介しました◎

◎月刊「潮」1月号の随筆欄〈波音〉に、エッセイ「育ての親は図書館」を執筆しました。

●書評・インタビュー、詩を紹介するお仕事
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「フィガロジャポン」1月号のインタビュー企画
今読んでほしい詩10篇を選び、1ページとは思えない密度と熱量で紹介しました!
どの詩も今を生きる人の血肉となるはず…!

◎「すばる」1月号に、藤野千夜『D菩薩峠漫研夏合宿』(新潮社)の書評を執筆しました。

ラモーナ・オースベル著 小林久美子訳『生まれるためのガイドブック』(白水社)のレビューを執筆しました。
エイミー・ベンダーお墨付きの短篇集!人間の欠陥に切り込む鋭さと、欠陥をも慈しむ強さが魅力です🌹

●出演イベント報告
・11月6日 城西国際大学にて
「Modern Poetry Event III・屋根に残った破れ靴 ~日中韓詩人たちの集い~」に出演。
日本からの出演者は、吉増剛造、高橋睦郎、財部鳥子、水田宗子、竹内新、田原、杉本真維子、文月悠光。
差異を突きつけられたドバイでの体験を、恐る恐る話す。
吉増剛造さんが「日本人として晒される体験をしたのね」としっかり受けとめてくれた。やはり素敵な方だ…。
高橋睦郎さんからは、書き続ける極意、長生きの秘訣(!)を教わりました。

音と呼吸を合わせて読み上げる快さを体感。
絢子さんからカルカッタのお話を聞き、私はドバイの旅日記を朗読しました。

出演者は、三角みづ紀、大崎清夏、カニエナハ、みちる、文月悠光。
J-WAVEの朗読リスナーの女性から「毎週聴いてます!」と声をかけていただき、たまらなく嬉しかった。

***
汐留大学(主催:特定非営利活動法人コムーネ汐留)にて開講された
詩の講座「文月悠光と学ぶ詩の作り方&朗読会」第1期が終了しました。

詩に触れてきた経験、所属、出自、世代も異なる様々な方が集まりました
(受講生には、15年の執筆経験を持つ方、「書くのは初めて」という初心者も数名!)。
最終回の朗読会では参加者同士の壁もなく、和気あいあいと盛り上がりました。

詩の精読から実作、ディスカッション、朗読会まで駆け足の詩人体験。
皆さんそれぞれが、作品を書く力、批評する力を磨かれていました。
一人一人の朗読にコメントしながら、挑戦する姿勢の大切さを実感しました。
受講生の皆さま、お疲れさまでした💐 運営スタッフの方にも大変お世話になりました💮

第2期の開講は4月以降を予定。中級からのスタートにして、実作により焦点を当てます
(募集開始はもう少し先ですが、気になる方は是非ご検討ください)。

⇒受講生の方々の声をtogetterにまとめました。
【講座】詩人・文月悠光と学ぶ詩の作り方&朗読会 第1期

***雑記***

年末年始は札幌の実家で過ごしています。雪に埋もれながらの年越しです。
年明けから新たな連載が幾つか始まる予定で、その準備を少しずつ進めています。
充実してる、と言っていいのかな。気持ちはけっこう忙しい。
馴染みの悪友たちとご飯を食べたり、お酒を飲んだり。それぞれの苦労や歓びに触れる。

今年は「何かを得た自分」「何もない自分」両方から価値を抽出できた気がします。
春はドバイに滞在したことで、エッセイ〈詩人のドバイ感覚紀行〉を連載でき、
夏以降は洗礼ダイアリーの連載が始まって、過去を振り返る時間が多くなりました。

そろそろ20代も折り返し地点。いつまでも未熟ではいられない。
そのことを周りの変化によって気づかされ、「変わっていかなくては」と思います。
「いつ何をするのも自由」という生き方もあるかもしれないけれど、
「ここに間に合わせたい」地点を決めて、少し歩を速めたい。
時間も人も待ってくれないのだから。
次に行こう、次だ。

2015年は大変お世話になりました。
来年も執筆に朗読に、いっそう精進して参ります。



# by moonpower0723 | 2015-12-30 20:49 | 詩の仕事

汐留大学(主催:特定非営利活動法人コムーネ汐留にて、
僭越ながら講師を務めます。受講生の皆さんにお会いできるのが楽しみです。

~文月悠光と学ぶ詩の作り方&朗読会(11月12日より全4回)~

「現代詩に興味はあるけれど、どうやって書けばいいのかわからない」…そんな方に向けた講座です。
「ずっと書いてきたけれど、これでいいのだろうか?」と迷われている方にも、創作のヒントになると思います。
オリジナルのワークシートを使って、実践的に創作方法を学ぶことができます。
互いの詩についてのディスカッション、朗読会の出演などを通し、詩の世界を体験してみませんか。

※講義ではメーリングリストを作成して連絡を取り合う予定です。
※受講の申込期限は11月10日(火)まで。ご検討中の方はお急ぎください◎

【日 程】 11月12日(木)、19日(木)、12月3日(木)、10日(木) 
【時 間】 20:00~21:30 1講座90分
【受講料】 20,000円(全4回)【定 員】30名
【教 室】 東京都港区東新橋2-18-1 ウインズ汐留 10F 会議室
Cucina Emilia Romagna by TABIKOBO店(朗読会の会場予定)
【持ち物】 筆記用具(教材などは各回に配布)

第1回 11月12日:オリエンテーション~詩を書くときの発想方法を学ぶ
第2回 11月19日:詩を書いてみよう
第3回 12月3日:詩について話そう
第4回 12月10日:詩を朗読してみよう(朗読会)
※お店を貸し切って朗読会を行います(Cucina Emilia Romagna by TABIKOBO店を貸切予定)

⇒詳細・お申し込みはこちらへ。
その他のお問い合わせ先は
特定非営利活動法人コムーネ汐留 (担当 ミズヨシ)
電 話:03-3433-6727(平日 9:00~17:00)
メール:shiodome@comune.or.jp

***

11月28日(土)、タブラ奏者の池田絢子さんと
池袋・ドゥアン・ダーオにて、セッションライブを行います!

詩人・文月悠光×タブラ・池田絢子によるセッションライブ。
乙女の奏でる幻想的なひと時をお楽しみください。

会場のドゥアン・ダーオ、アジアン雑貨に囲まれた素敵な空間です◎
11月11~28日は、4周年を迎えるタイツブランド「tokone」
(原稿用詩タイツでお馴染み)が、展示を開催中。
今回のイベントは、展示最終日を記念したものです。

日時:2015年11月28日(土) 開場13:30 開演14:00(時間が変更になりました)
料金:2000円+ドリンク代別
会場:ドゥアン・ダーオ(豊島区西池袋3-30-6)
会場アクセス:http://duang-daao.com/access/

【お申込方法】こちらのサイトからお申し込みください。
当日ご予約の画面を会場にてご提示の上、参加費を現金でお支払いくださいませ。

***

汐留大学にて詩の講座/タブラ奏者・池田絢子さんとライブ/詩手帖に対談合評/道新に書評エッセイ/雑記(音楽のこと)_d0101676_21115296.jpg
ポプラ社のサイト「WEB asta*」にて、
エッセイ〈洗礼ダイアリー〉連載中です!

隔週(大体)火曜日に、更新しております。目次はこちらです
第3回「山手線号泣」は、空回りだった過去の恋愛のこと、
第4回「セックスすれば詩が書けるのか問題」は、セクハラ問題、男女の身体性の認識の差について
第5回「トラウマの花」は、幼少期の些細なコンプレックスをどう乗り越えるか、実体験を元に綴っています。

第2回「いらっしゃいませの日々」については、仕事相手の方や友人含め、沢山の方から連絡をいただきました。
思わぬ方が「私にもこんなときがありましたよ」と話してくださって、
自分の書いたものを通して、人と繋がる体験ができました。
お世話になった方々に、思わぬ形で卒業後の報告ができ、感慨深かったです。
エッセイは読者の方の感想もダイレクトで、とても励まされます。
根っこの気持ちを大事に書き続けていきたいです。

***

6月号から始まった〈新人作品〉の選考も中盤に差し掛かりました。
詩を読む愉しさ、評価を下さねばならない苦しさを毎月味わっています。
10月号に、新人作品・投稿欄の選評「鮮烈な詩句」を執筆。鮮やかな表現に出会った歓びを綴りました。

◎北海道新聞10月15日夕刊に、エッセイ「「女の子」の冒険―『かなしき玩具譚』を読んで」を寄稿しました。
野口あや子さんの第3歌集『かなしき玩具譚』に関する書評と、
先日のトークイベント「物書き女子の実態」(9月14日本屋B&B開催)でのお話も織り交ぜ、その躍進ぶりを紐解きました。
野口さんとは、作品づくりの視点も、書き手としての姿勢も異なるけれど、
女性が己の性をどう引き受け、立ち回っていくか…『かなしき玩具譚』を読み、大いに学ぶところがありました。

◎産経新聞10月11日朝刊に、青山七恵さんの小説『繭』の書評を執筆しました。
歪な関係に傷つき、もがき合う女たちの物語。下記から、書評全文をご覧頂けます。
【書評】詩人、文月悠光が読む 『繭』青山七恵著 滲み出る男女の欲望

 「人生には、従うべき「筋書き」があるのだろうか」という疑問に端を発し、物語の枠をはみ出す「寄り道」の大切さを綴りました。
『断片的なものの社会学』、不思議な愛着が湧いてくる一冊でした。中でも〈からっぽの部屋〉のお話、そのエピソードが導く〈物語は、「絶対に外せない眼鏡」のようなもの〉という一節に強く揺さぶられました。

***

J-WAVE(東京81.3FM)にて、毎週月曜の朝6:40頃、書き下ろしの詩を朗読しています🌙
(お陰さまで、コーナー開始2年が経ちました!)
詩の朗読は、YouTubeにもアップされています。
「朝起きられない…」という方(私もです)は是非こちらでお聴きください🎧
▶︎文月悠光の朗読 http://bit.ly/1zgWguV

ここ2ヶ月は、色んなイベントに出演しました。
短歌について喋ったり、タイツブランドtokoneのイベントで、音楽とコラボレーションしたり。
タトゥーの入ったお兄さんお姉さん方の前で朗読したり(かわいがってもらった、、優しかった、、)、
シブカル祭・ミスiDイベントで、木村仁美さんのダンスとコラボレーションして、女の子に揉まれたり。
昨日は、吉増剛造さん、高橋睦郎さん、杉本真維子さん、田原さんたちと共に、城西国際大学にて
日中韓詩人の座談会に参加したり(敬愛する詩人たちの朗読を同じステージで聴けて、
自分も朗読できて、、こんな幸福はないなあ、と打ち震えました)。
近く公開になるはずの座談会、インタビューも幾つかあります。またご報告させてください◎

***雑記***

9月後半、帰省していた…あーそうだった、と記憶が遠くなるほど、毎日が濃い(by 山田航氏)。
読書傾向に関しては仕事もあるし、ちゃんと記録をとるんだけど、
音楽に関しては無作為に聴いてて(情報源YouTube頼り)、
変遷がよくわからないなあと思ったので、備忘録がわりに与太話。

ここ一年、女性の弾き語り(青葉市子、三村京子、カラトユカリ、平賀さち枝、白波多カミン、しずくだうみ他)、そうじゃないときは、泉まくら、Nohtenkigengo、mus.hibaを聴いていたんですが(脈絡なし)、
今年春ぐらいから何となくシティポップに移行して、
Awesome City Club、never young beach、Yogee New Waves、ラッキーオールドサン、Ropesあたり
(ceroはど真ん中過ぎて、まだこわい…)。
(どうでもいいけど、曲名みたいなグループ名が多くて、曲名見ても「どっちでもいいんでは?」みたいな気持ちになる…。「(((さらうんど)))」ってゼロ年代の現代詩かなって…笑)。
ひょんなきっかけで知った、For Tracy Hyde、惑星のかぞえかたも最近よく聴きます(In Fear Of Loveはアルバム名でした。早速まちがえました…)。

先月、某飲み会でシャワーのように昭和歌謡曲の「洗礼」を浴びてきて
(※平成生まれの当方は、往年の松田聖子と中森明菜の顔を判別できませんでした)
「え知らないの?」「これ好きだと思うよ~」と勧められたものを集積した結果
私の視聴履歴には、ハイファイセットと、中森明菜が入り混じる結果に…。
特に明菜中毒といってもいいほどで、一日の終わりには必ず動画を観てしまう。
こんな命懸けで歌ってくれる人がいたなんて、、といちいち感動しています。
この前気づいたら「難破船」にもらい泣きしてた、イカン。かぶれやすい体質なんだと思う。
というわけで「十戒」を口ずさみながら、古本屋にふらふら入る女がいたら私です。



# by moonpower0723 | 2015-11-07 18:52 | 詩の仕事
【新連載】ポプラ社「WEB asta*」にてエッセイ連載開始/野口あや子さんとトークイベント/掲載まとめ/イベント報告/近況_d0101676_21115296.jpg
【新連載】ポプラ社サイト「WEB asta*」にて
エッセイの連載〈洗礼ダイアリー〉がスタートしました!

東京で生きる平成生まれの詩人が、世界への憧れと疑いを綴ります。

赤いワンピースが印象的な題字イラストは、惣田紗希さんにお願いしました。
更新は隔週火曜日を予定。目次をブックマーク登録してもらえたら嬉しいです。

「生きてる詩人っているんですね!」「詩人って何食べて生きてるの?」
「ポエマーだ!」…などなど、詩人を取り巻く不思議を、切々と綴っています。

第1回 脳みそはみんな同じ|洗礼ダイアリー(文月悠光)

***
近々、出演するイベントはこちらです。

9月13日(日)15時より、下北沢B&Bにて開催
野口あや子×文月悠光 トークイベント
「物書き女子の実態」
~『かなしき玩具譚』(短歌研究社)刊行記念~

新歌集『かなしき玩具譚』を刊行した歌人・野口あや子さんとのトークイベントです。
野口さんは、4つ年上のお姉さん。
身近な先輩なので、新歌集のことや実生活のこと、楽しくお話を伺いたいなと思います。
実は高校生ですでに詩歌の賞を受賞し、物書きの世界に入った二人。
二人の女子高校生が物書きの世界に足を踏み込むまでには一体どんな屈折があったのか……。
物書きになるに至った幼少期の思い出から、つい出てしまう物書き魂、
書くことで乗り越えたこと、書くことで躓いたこと、
今一番のオトメな悩みから世知辛い現実まで、飲み会スタイルで物書き女子の実態を語ります。
時間 _ 15:00~17:00 (14:30開場)
場所 _ 本屋B&B 世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料 _ 1500yen + 1 drink order

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(ご予約は私のTwitterのDM、facebookでも受け付けますので、お気軽にご連絡ください◎)

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以下は、遅れてしまった掲載のお知らせ。さらっと書きますね。

◎「クイック・ジャパン」vol.121に、エッセイ「恋の引き出し」を執筆しました。
異性にどきりとした瞬間、初恋の人の話、恋愛への疑問を4000字にぎゅっと!
特集名は〈真夏の大エッセイ祭り〉。個性的な執筆陣に囲まれました。

◎映画『フリーダ・カーロの遺品 石内都、織るように』のパンフレットに、
詩「だれに呼ばれて」を執筆しました。
今を生きる者たちの光と影を、死者の目線で綴りました。

◎「ケトル」vol.26〈40人のここが気になる〉に
アラブの女性詩人との出会いにより、
「かわいい」を基準とする女性像への違和感が膨らみました。「かわいい」は囚われの身?

◎「現代詩手帖」8月号に、ドバイ滞在レポート「『あなた』からはじまる世界」を執筆。
サウジの詩人の朗読会のこと(写真付き)、UAEの文学状況について詳しく綴っています。
不穏な内容の詩を朗読したら、なぜか笑いの渦に…という珍エピソードも!
(と、お知らせしといてあれですが、新しい号が出ちゃいました。。
このレポートよくまとめられたと思うので、感想の声が聞こえてこないのが残念。図書館で見て!笑)

◎同じく「現代詩手帖」8月号に、新人作品・投稿欄の選評「詩に降参したい」を執筆。
◎「現代詩手帖」9月号(最新号)に、新人作品・投稿欄の選評「水を与えるように」を執筆。

文月は、詩「片袖の魚」(既作)とコメントを寄稿しています。
デザインが鮮やかで目を引きます。ぜひご覧ください◎

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8月20日、映画『フリーダ・カーロの遺品 石内都、織るように』のアフタートークに出演しました。
小谷忠典監督と対談し、パンフレットに書き下ろした詩「だれに呼ばれて」を朗読。
監督とお会いしたのは、『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』のトーク以来、2年ぶりでした。

【新連載】ポプラ社「WEB asta*」にてエッセイ連載開始/野口あや子さんとトークイベント/掲載まとめ/イベント報告/近況_d0101676_21410640.jpg

映画『フリーダ・カーロの遺品~』は2度拝見しましたが、再度観て印象が変わった部分があります。
遺品に対して戸惑い、疑問を持ち、驚きを持って接する石内都さん。
友人の訃報を知る場面にも違う見方が生まれました。
死を「到達点」とするのではなく、「断絶」として引き受けること。
その壁を人はどう越えてきたか、引き継いできたか。今の自分の関心事にも結びつきました。

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パンフレットに書き下ろした詩「だれに呼ばれて」は、死者の視点で綴っています。
〈断絶〉を越えて、生者と死者の境が曖昧になるように描きました。
寝かされた衣服は、映画のスクリーンに投影されたとき、垂直に立たされる――。
その足元に生者の影を見たように思います。

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8月27日は京都へ。日帰りの旅。
詩人のchoriさん主催〈ポエトリー・ナイトフライト〉第1回@京都・VOX hallにゲスト出演しました。
20分間の朗読で、色んな声を発することができて楽しかったです。
詩の主体がちがうと、わたしは声も変わるようです。

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会全体は、笑いと勢いに満ちたオープンマイクが中心。
「朗読は初めて」という方も参加され、和気藹々と盛り上がりました。
主催choriさん、お題を募って読まれる即興朗読が圧巻でした。
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主催のchoriさんと記念に一枚(にのうで……)。
この人がいるから頑張れる、と言える存在が一体何人いるだろう。
詩人は「ひとりで書いている」「闘っている」と思いがちだけれど、それは違うね。
choriさんと、choriさんの周りで笑っている人たちを見て、そう思いました。
京都でお会いした皆さま、ありがとうございました。
笑いあり、イジリあり、水着あり(?)の賑やかさが恋しいです。また関西方面で朗読したいな。

***近況***

きょうから9月。東京はすでに秋めいてきて、ちょっと寂しいこの頃。
春ごろから準備を進めてきたエッセイの連載がいよいよ始まりました。
ネタ探しのため、近頃は過去の日記帳を開くことが多かったのですが「あちゃあ」と思うことしきりです笑。
あの頃は「これが正しい」と思っていたけれど、今なら違うなあ、とか。
この人ともっと仲良くなっておくべきだったなあ、話しておくべきだったなあ、とか。
なんで背伸びしちゃったんだろう。
なんで意地を張ってしまったんだろう。


約束というものは、体のいい言い訳のことであって、
わたしはそこに「永遠」を夢見てしまうからダメなんだろうな。
すべてのことに別れがあり、期限があるよ。

仮眠の際にときどき夢を見ます。映像のない、触感だけの夢。
姿は何も見えないけれど、人のかたちをしたものがぴったりと寄り添ってくる。
肩を揉まれたり、首に手を回されたり、背中をくすぐられたり。
最初は珍しくて不思議だったんですが、さすがに何度も続くと鬱陶しい。
「ちょっと後で頼むよ。いま眠いんだからさあ」と
そいつの腕(らしきもの)を外したら、拗ねてどこかに行ってしまいました。
うそだよ戻ってきて、って頼んでも、もう遅いかな。


# by moonpower0723 | 2015-09-01 22:24 | 詩の仕事

文学少女は詩人をめざす


by moonpower0723