こわいこと。
2009年 07月 10日
いろいろなことがこわい。
日に日に「いま」が浮かび上がり、先が見えなくなっていく。
誰に見せている顔も、私ではないと思った。
私には自分が無いのだから、もうこれでよいのかもしれない。
気心知れた人の前でも、素になっている自分を演じているように思えて、
それは単に脱力しているだけな気がして、
やっぱり「本当」ではないのだよな~、ふらふら。
呆れてしまうのは、私が持つ自分の無さ。
染まりやすく、すぐに吹っ飛んでしまう。
確たる意志なし。
面倒臭くなると、すぐ話を流して、おしまいっとばかりに逃げ出すのだ。
この癖は、いつか大事件を引き起こすのではないかと思う。
例えば、「“気がついたら”結婚してた」とか
「“気がついたら”妊娠してた」というような。
おお、すてき。――じゃなかった、こわい。
世間では太宰治がブームなので、必然的に私はいま太宰を読めないのだが、
「新潮」の特集〈わたしの人間失格〉は図書館で読んだ。
川上未映子「すばらしい骨格の持ち主は」
(お読みになっていない方はこちらでお試しあれ)
一応、「太宰治に捧げる作品」の特集なのだけれど、
これは捧げ物としていかがなものか?
主人公が芥川賞受賞をきっかけに、元同僚たちと再会させられる破目に陥る……
という一見私小説をにおわせる設定。
けれど、きっと創作なのだろう。いや、創作であって欲しい。
実話にしては、あまりに生々しい話なので。
正直、私はこれを読んでいていい気持ちにはならなかった。
そのかわり印象には強く残った。
未映子さんのブログをチェックしていたら、
明後日の「情熱大陸」に出演(特集?)されるそうな。
紡ぎだす文章以上に、彼女の顔と声が大好きである。
一週間前から、録画予約を念入りに。
同特集内の松浦寿輝と、佐藤友哉の作品もじっくり読みたい。
「新潮」同号には、蜂飼耳さんが稲葉真弓さんの「海松(みる)」について書かれていて、
そういえば、先週の「NHK週刊ブックレビュー」でも、
蜂飼さんは「海松」について語られていたのだった。
「海松」、読んでみたい。自然描写の多い作品が好きなのだ。
うっそうとした、湿気のある自然描写を読みたい。
三角みづ紀さんも5月に初出演されたし、
ブックレビューは最近見逃せない番組の一つになっている。
辻井喬さんの詩集「自伝詩のためのエスキース」や、
池井昌樹さんの「眠れる旅人」が紹介されてたりもしたなあ。
数日前道新の夕刊で、
町田康さんが“責任”について書かれているエッセイ「責任のへらへら」を読んだ。
非常に快かった。穏やかな夕刊紙面に爆弾を仕掛けた感じ。
確か、エッセイの左側には、向田邦子の全集刊行される、との記事があったはず。
「思い出トランプ」収載の処女作は珠玉の一編。また読みたくなってきたぜ。
こわいことなんて何も無いのか、
それとも、全てがこわいのか、
私にはどちらかしかないのだろう。
ただ、戸惑いの全部を「こわい」と称すのはまちがっていて、
戸惑うことに嬉しさを見出すこともあるのだ。
徹底的に人と関わっていきたい。
私は直感的に人を好きになる(嫌いになることはけしてない)。
そのたびに振り回されるのも自分自身だ。
おお、これは、町田康が言うところの、「自己責任」ってやつだな。
半年前に真剣に読んだ2冊。
1年に1回くらいこういう本を読みたくなる。
人口のおよそ2割を占める「敏感すぎる人々=HSP」のための本。とても興味深かった。
読んでいたら、結果的に自分がHSP
(チェックテストは17個当てはまってました。
12個以上だと、HSPの傾向があるそうな。皆さんもどうぞやってみてください)
だとわかったのだけれど、
読んでいて「ああ、わかるわかる!」というのは少なかった気がする。。
私は「敏感すぎて――」の方が面白く感じたよー。
古い本だけれど、中学のときに読んだ「白雪姫コンプレックス」を今思い出した。
図書館で、HSPの本と同じ棚に並んでいたからかな。
あれもまた読んでみたい。
でも、いまはひとまず、イーブックオフで4冊のオトナ買いした「ガラスの仮面」を熟読…笑。
それと、マキューアン!
通学の電車の中でカバーなしのマキューアンを堂々と読んでる笑。学校でも汗。
誰か突っ込んでくれないかなあ爆。
by moonpower0723
| 2009-07-10 21:55
| わたし