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詩人と詐欺師の大捕り物。それから黒いカンガルー。

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ようやく、復活した。
あんな痛々しい記事を書いてしまったので、もう誰も読んでくれないかな、
なんて思っていたら、コメントを読んだ限りでは、
意外と心配されずに、楽しんでくださっている。
うーん、たくましいぞ! (早くレスをするんだーするんだーと思っています。すみません)

昨夜、夕飯を食べながらテレ東をつけたのだが、
「誰もがみんな詐欺にあう!」という、
視聴者の恐怖をあおって、画面に釘付けにするような番組の典型に突き当たった。
(もちろん、詐欺の被害に遭うことは大変なことだと思うのだけれど、
それをことさらに取り上げられると、「どうせ番組上の演出」としらけてしまう)。
詐欺といえば、
札幌市内の某店が、「足の脂肪も、胸に寄せることができます」というありえない文句で、
補正下着を売っていて捕まったらしい……ってこれは詐欺とは違うのかな。
ともかくも、他に興味深い番組も無いので、何となく「誰もがみんな(略)」を見ていた。
人間は「●●万円」「警察沙汰」などという、生々しい話を聞かされるとパニックに陥るらしい。
詐欺師はその心理に付け入るのだとか。
すると、
「あることをすると、脳がパニックに陥らず、落ち着いて詐欺師の電話に対処できます!」
へーなんだろ。
CM後、ことさらに「その方法とは!?」と際立たせた後、でかでかと

詐欺師から身を守るには、

   
詩を読む。

そのテロップに、私の箸から芋が落ちた。
「文章を読むと冷静になれます。それには、意味を理解する詩が最適です」
は、はあ……。
VTRでは、世間の主婦を代表したかのような女性が、
電話を片手に、うなずきながら、詩を見つめている。
さらに、その詩が「明日に向かって踏み出そう!」みたいな内容なので、
お茶が気管に入りそうになった。こ、殺す気か!
まあ、世間でいう“詩”ってそういうものなんだろうね。。

ともあれ、詩が社会貢献できるらしいぞ。。。
でも、どうしてだかあまり希望が湧かない笑。
詐欺防止のために、みんなで詩を読もう!
あはは、でも詩人も詐欺師も胡散臭いという意味では同……(だまらっしゃい)。

最近読んだ詩集。

She her her

佐藤 勇介 / 思潮社



手帳のような装丁が書店でも目立ちそう。
これを読み始めた後だったのだけれど、
現代詩手帖50年祭での小笠原鳥類さんの超絶な朗読を思い起こしました。
「彼」だと、he his him だよね。
個人的にはI my me mine が、「曖昧みーまいん」みたいで好き。
一応、高校受験はしましたので、どきどき。
内容については、もっと優れた方が書いてくださると思うので特に触れませんが、
こういうものを読むのもわかるし、
詩集として売られていることも素晴らしいことだと思うのだけれど、
果たして書かれている方はどんな風に、この1冊を捉えているのだろう。
この詩集について、詩を読まない立場の人(例えば記者など)から、
何か質問を受けた場合にどうされるのだろう?

詩集 サムシング・クール

黒田 維理 / 如月出版



黒田維理という詩人は恥ずかしながら知らなかった。
けれど、この前衛的なかっこよさ。結構気に入った。

あ!
夏が黒いカンガルーになって逃げました

それでは、詩人と詐欺師、
それから、黒いカンガルーを 私たちは捕まえなければならない。



読んでくださり、ありがとうございます。

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by moonpower0723 | 2009-07-05 01:09 | 詩の仕事

文学少女は詩人をめざす


by moonpower0723