人気ブログランキング | 話題のタグを見る

春だって悪くないはずだぜ。

春だって悪くないはずだぜ。_d0101676_21562738.jpg


長年、インドア派と思い込んできたけれど、最近は明らかに違うみたいだ。
家の中にいると、内に籠り過ぎて、自分を見失いそう。逆に疲れてしまう。
だから、意識的に外へ出る。
あの地下街はいつも賑やかで、
あそこの壁はいつも白くて冷たくて……
通いなれた場所に会いに行くのだ。
お金を使ったり、自分の足を使ったりして、ときどき望みを叶えながら。

美術祭に目をつけて、セントラルへ。ついつい長居。授業で油絵をとったので、オイルや筆洗油を購入。授業と美術部の大きな違いは、道具が自分持ちであること。ふー。マスキングインクがどうしても欲しくなり、買ってしまった。どんな絵に使おうか。蛍光ピンクのアクリル絵の具、もしかしたら学校の上靴にワンポイントで塗ってみるかも。中綴じ用のホチキスをようやく発見した。君、こんなところにいたんだね。

「佐野妙子 富樫はるか2人展」を見に、4プラホールへ。
今年で4回目だという2人展。去年は偶然立ち寄ったのだけれども、
毎年やられているというのは、すごいことだなあと思う。
佐野さんの絵は春の雰囲気いっぱいで、あたたかい。
線がやわらかくて、つい目で追ってしまう。うさぎのようなものが飛び回る。少し目移りする。
一方、富樫さんの絵は、日本画の画材が使われており、しっとりと落ち着いた雰囲気。
柄物の布に描く手法を生かして、重たさを軽減。楽しさがある。
富樫さんの楽しさが100%発揮されているのが、絵本「おやじちゃん」だ。
展示されている絵とのギャップもあるが、両方とも「楽しさ」は共通しているように思う。

CAI2へ初めて行ってみた。
おそるおそる飲食店街を通り抜けると、あったあった。秘密の地下室みたい。
写真家の竹田真一郎さんの個展「風の行方」を見る。
雪の降りしきる夜に、撮られた街灯の写真が印象に残る。明かりの周りを雪が旋回しているかのよう。
「雪は、光のもとに集まる羽虫のようだなあ」と思ったことがあり、それと重なったのだ。
竹田さんから、お巡りさん大集合、みたいな写真を撮影したときのエピソードを聞かせていただいた。
隣のraumで開かれていたグループ展「the IMAGIKAL」を見ていると、声をかけられた。
なんと、栄通記を書かれている丸島さんだった。
「どの作品が好き?」と聞かれて、うまく答えられない。
「好きなんて一番簡単じゃない。この中で1点持って帰るとしたら?」
悩んだ末、「好きなものは、ないです」と答えた。
「すごい」作品がほとんどだったけれども、
「好き」というのはそれよりも一歩近づいた感情だ。
個展とは違った、バラバラの個性を目にして、私はちょっと途方に暮れた。
丸島さんは、ご自身のブログで展覧会の情報や模様を詳しく記録されている。私の受賞のニュースや作品を載せてくださったこともある。
けれども、その綿密な記録ゆえに内情はなかなか厳しいものがあるようだった。
そのうえで、丸島さんは、私がこのブログに先日某氏の文章を引用したことに対して、
「文学を目指しているのに、引用なんてよろしくない。
コピーではなく、自分自身で打って他の人の文体などを感じたり、要約するなりするべきだ」
と忠告してくださった。
ああ、こういう御考えでご自身もブログを書かれているのだな、と丸島さんの信念をひしひし感じた。
引用はもっとも楽で、格好のよい方法だけれども、だからこそよろしくない。
そもそも、要約が困難ということは、その文章を自分が理解しきっていないということだろう。理解しきっていない文章を引用するなんて、恥ずかしいことをやらかしたと思う。本の紹介じゃあるまいし。

ジュンク堂で杣田美野里さんの写真展「礼文と利尻 花くらべ」を見る。
美野里さんとは直接お会いしたことはないが、実は彼女の娘さんと非常に個人的な関わりがある。写真から礼文・利尻の自然への愛があふれ、伝わってきた。礼文の花は落ち着いた色調で、利尻は少し派手かも、と展示されている写真を見た限りでそう思った。資料として置かれている本に目を通して、思わず微笑んでしまった。娘さんを撮った写真や描いたイラストとともに、島での暮らしが紹介されている。美野里さん一家の生活を思う。いいな、愛がある。

デザインの本棚の前にしゃがんで、ブックデザインにおけるフォントの効果について考える。
考えたけれども、わからぬ。

***

この一週間、詩のことを考えて、詩を書いている。
私の生活の中では、むしろ詩を書いている時間のほうが珍しい。
毎日詩が書ける人っているのかな、いるんだろうな。

美術準備室の雑誌をあさっていたら、
ものすごく気持ちのよい狂い方をしたアートな読み物があって、
「これ面白いよ!」と部員たちに勧めていたら、
先生に「それを書いた人はもう死んだよ」と言われた。
「死因は明らかにされていないけれどね」
野田凪さんという女性の方。YUKIのPVや、半分がパンダで半分がネコの「ハンパンダ」で有名。
調べてみると、去年の9月に亡くなられている。強い鎮痛剤の誤飲によるもの、とされている。
が、あまりにも国内で、死去の報道がされていない。なぜだろう。
そのことでさえ、野田さんの演出のように思えてしまう。
ああ、想像妊娠キット欲しかったのに。すごく残念だ。

文学やめようかな。
……なんて。
大学進学における話だけれどもね。
文学は好きなのだが、
文学を高額な毛皮のように着込んで闊歩しているような人からは極力離れていたい。
私には文学をそんな風には扱えないので、劣等感を抱いてしまう。気圧される。恐ろしいのだ。
でも、あんなことをしたら文学がかわいそうだよ。
狭い一室で、ほじくり返されるような批評をされて、かわいそう。
けれど、そういうことが文学なの?疑問、愚問。
どんな環境に置かれても、自分が何らかの表現を(趣味であれ仕事であれ)するだろうことは確かだ。
それゆえに悩む。贅沢な悩みだと自分でも思う。

「外で、楽しいものでもやってるんじゃない?」やあ、祖母はお盆やお正月が好きだなあ。
「まだ今は4月ですよ!」という母の声。そう、春だって悪くないはずだぜ。



読んでくださり、ありがとうございます。

  にほんブログ村 ポエムブログへ
ランキングはこちらをクリック!

あなたの拍手でもっともっと頑張ります!
一言メッセージ欄、いつも楽しく拝見しています。
「もっと送る」をクリックすると画像が変わることがあります。

押してくださいにゃ♪

by moonpower0723 | 2009-04-18 22:19 | 美術部の人々、札幌アート

文学少女は詩人をめざす


by moonpower0723