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山田詠美にト・リ・コ――「晩年の子供」

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晩年というのは
死にまつわる
究極のリアリティ。


晩年の子供 (講談社文庫)
山田 詠美 / / 講談社





一気に読みました。

もともとは、かなり前に古本屋で購入したのですが、
手もとにある本ほど手をつけるのが遅くなってしまうのは私の悪い癖です。

山田詠美の初期の作品は
いまにくらべると
まだ尖っていないのだけれど
それがまたいい感じです。

「放課後の音符」よりも
のにおいがして
「ラビット病」や「姫君」よりも
ゆったりとしています。
「ぼくは勉強ができな」より
やわらかぁく、はかなくて、
「風味絶佳」よりも
「PAY DAY!!!」に近いです。


「晩年の子供」の中での私のオススメは
「海の方の子」と「蝉」という作品。
短編だというのに、
あるいは短編であるからこそなのでしょうか。。。
ふっと思わず笑い出してしまう
心地よいリズムの文章と
そこからつむぎだされる独特の切なさ。

山田詠美さんといえば
外国人や男と女の肉体的テーマ、
それにまつわる自伝的小説が
(「ベッドタイムアイズ」「指の戯れ」など)代表作品としてあげられます。
しかし、私はあえて読んでいません。
それを避けてきたのは詠美さんのキレイめ小説の
とりこになってしまったからです(!)
けれど、
これからは他の作品も読めるような気がします。
だって、詠美さんは
裏も表も側面も作家としても女としても「知りたいな」と思える存在なんです。
ありがちなくだりでしょうか。
でも素直にこう思うので、書きます。
いつか詠美さんが詠美さんの作品を書くように
私も“もっと私”な作品を書けるようになりたいです。





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by moonpower0723 | 2007-09-19 21:12 | しるし

文学少女は詩人をめざす


by moonpower0723