文學界、詩手帖、日展サイトに詩/洗礼ダイアリー、週刊朝日エッセイ/フィガロジャポン現代詩特集/今年を振り返って
2015年 12月 30日
●まずは詩作品から、ざっと掲載情報(11~12月)です。
雑誌をめくってすぐ、齋藤陽道さんの写真(美しい…)と共に掲載されています。
純文学誌に詩を書くのは5年ぶり。新たな年への期待と、祈りを込めて綴りました✒️
◎「現代詩手帖」1月号(12月29日発売)に、詩「青虫の唄」を執筆しています。
独り暮らし万歳、って感じの、珍しく平穏な詩です。
作品特集なので、若手から大御所まで、詩がたくさん載っています。
同誌には、新人作品欄の選評「〈私〉の範囲」も執筆しています。
2ヶ月分の投稿作品1224篇(!)から選び抜いた9篇が掲載されています(た、大変だった…)。
◎「現代詩手帖」12月号年鑑〈2015年代表詩選〉では、詩「虹の色を思い出せない」掲載されました。
「花椿」7・8月合併号に書いた詩の再掲です。
日展の作品からインスピレーションを得て作品を執筆する企画。
山本眞輔さんの彫刻作品『平和への祈り』に宛て、詩「わたしの祈りかた」を書き下ろしました。
参加した作家の他4名は、田丸雅智さん、神野紗希さん、佐藤文香さん、木村綾子さん。
作品は、日展のサイトにて公開中 です。
※企画に参加した若手作家たちによる座談会もこちらで公開されています。
田丸雅智さん、神野紗希さん、木村綾子さんとお話ししています。こちらも詩と合わせてご覧ください◎
◎TOLTAの新刊『現代詩100周年』に、詩「シンメトリック」を執筆しました。
約100名の詩人によるアンソロジー詩集。都会の愛をテーマに綴りました(何のこっちゃ)。
●エッセイ、あちこちに放出中。
◎ポプラ社のサイト「WEB asta*」にて、エッセイ〈洗礼ダイアリー〉連載中です!
第6回「自撮り流星群」は、自撮りをSNSに晒す女の子たちと、その心理を考察。
第7回「スクールカーストのち、雪」は、〈普通〉に狂おしいほど憧れた高校時代のお話。
第8回「朗読少女のたましい」は、公園で詩を朗読した14歳から、朗読活動の変遷を辿ります。
第9回「パラレルワールドの恋人たち」は、独り身が悟った恋人たちの不思議を綴りました。
隔週(大体)火曜日に、更新しております。目次はこちらです。
◎「現代詩手帖」12月号年鑑に、展望エッセイ「ひとり出版社と詩人たち」を執筆しています。
黒田三郎『小さなユリと』、松井啓子『くだもののにおいのする日』の再版に焦点を当て、
夏葉社の島田さん、ゆめある舎の谷川恵さんのお話を参照しながら「ひとり出版社」の取り組みを紹介🌹
◎「週刊朝日」12月18日号のコラム〈最後の読書〉を執筆しました。
「人生の最後に読みたい本」をめぐるエッセイです。
シンボルスカの詩集『終わりと始まり』(沼野充義訳、未知谷刊)を紹介しました◎
◎月刊「潮」1月号の随筆欄〈波音〉に、エッセイ「育ての親は図書館」を執筆しました。
●書評・インタビュー、詩を紹介するお仕事
今読んでほしい詩10篇を選び、1ページとは思えない密度と熱量で紹介しました!
どの詩も今を生きる人の血肉となるはず…!
◎「すばる」1月号に、藤野千夜『D菩薩峠漫研夏合宿』(新潮社)の書評を執筆しました。
ラモーナ・オースベル著 小林久美子訳『生まれるためのガイドブック』(白水社)のレビューを執筆しました。
エイミー・ベンダーお墨付きの短篇集!人間の欠陥に切り込む鋭さと、欠陥をも慈しむ強さが魅力です🌹
●出演イベント報告
・11月6日 城西国際大学にて
「Modern Poetry Event III・屋根に残った破れ靴 ~日中韓詩人たちの集い~」に出演。
日本からの出演者は、吉増剛造、高橋睦郎、財部鳥子、水田宗子、竹内新、田原、杉本真維子、文月悠光。
差異を突きつけられたドバイでの体験を、恐る恐る話す。
吉増剛造さんが「日本人として晒される体験をしたのね」としっかり受けとめてくれた。やはり素敵な方だ…。
高橋睦郎さんからは、書き続ける極意、長生きの秘訣(!)を教わりました。
・11月28日 池袋ドゥアン・ダーオにて、タブラ奏者の池田絢子さんとライブ出演。
音と呼吸を合わせて読み上げる快さを体感。
絢子さんからカルカッタのお話を聞き、私はドバイの旅日記を朗読しました。
・12月13日 表参道スパイラルにて「Poem baton relay」に出演。
出演者は、三角みづ紀、大崎清夏、カニエナハ、みちる、文月悠光。
J-WAVEの朗読リスナーの女性から「毎週聴いてます!」と声をかけていただき、たまらなく嬉しかった。
***
昨夜は、文月悠光と学ぶ詩の作り方&朗読会@汐留大学、最終回💠✨お店を貸し切り、公開の朗読会。受講生全員が自作詩を朗読しました。演技的な要素、ギター演奏も相俟って、皆さんの個性が発揮された素敵な会でした!配布したプログラムはこちら📖 pic.twitter.com/L5aCUrORJf
— 文月悠光|洗礼ダイアリー連載中✿ (@luna_yumi) 2015, 12月 11
汐留大学(主催:特定非営利活動法人コムーネ汐留)にて開講された
詩の講座「文月悠光と学ぶ詩の作り方&朗読会」第1期が終了しました。
詩に触れてきた経験、所属、出自、世代も異なる様々な方が集まりました
(受講生には、15年の執筆経験を持つ方、「書くのは初めて」という初心者も数名!)。
最終回の朗読会では参加者同士の壁もなく、和気あいあいと盛り上がりました。
詩の精読から実作、ディスカッション、朗読会まで駆け足の詩人体験。
皆さんそれぞれが、作品を書く力、批評する力を磨かれていました。
一人一人の朗読にコメントしながら、挑戦する姿勢の大切さを実感しました。
受講生の皆さま、お疲れさまでした💐 運営スタッフの方にも大変お世話になりました💮
第2期の開講は4月以降を予定。中級からのスタートにして、実作により焦点を当てます
(募集開始はもう少し先ですが、気になる方は是非ご検討ください)。
⇒受講生の方々の声をtogetterにまとめました。
【講座】詩人・文月悠光と学ぶ詩の作り方&朗読会 第1期
***雑記***
年末年始は札幌の実家で過ごしています。雪に埋もれながらの年越しです。
年明けから新たな連載が幾つか始まる予定で、その準備を少しずつ進めています。
充実してる、と言っていいのかな。気持ちはけっこう忙しい。
馴染みの悪友たちとご飯を食べたり、お酒を飲んだり。それぞれの苦労や歓びに触れる。
今年は「何かを得た自分」「何もない自分」両方から価値を抽出できた気がします。
春はドバイに滞在したことで、エッセイ〈詩人のドバイ感覚紀行〉を連載でき、
夏以降は洗礼ダイアリーの連載が始まって、過去を振り返る時間が多くなりました。
そろそろ20代も折り返し地点。いつまでも未熟ではいられない。
そのことを周りの変化によって気づかされ、「変わっていかなくては」と思います。
「いつ何をするのも自由」という生き方もあるかもしれないけれど、
「ここに間に合わせたい」地点を決めて、少し歩を速めたい。
時間も人も待ってくれないのだから。
次に行こう、次だ。
2015年は大変お世話になりました。
来年も執筆に朗読に、いっそう精進して参ります。
by moonpower0723
| 2015-12-30 20:49
| 詩の仕事