【新連載】ポプラ社「WEB asta*」にてエッセイ連載開始/野口あや子さんとトークイベント/掲載まとめ/イベント報告/近況
2015年 09月 01日
【新連載】ポプラ社サイト「WEB asta*」にて
エッセイの連載〈洗礼ダイアリー〉がスタートしました!
東京で生きる平成生まれの詩人が、世界への憧れと疑いを綴ります。
赤いワンピースが印象的な題字イラストは、惣田紗希さんにお願いしました。
更新は隔週火曜日を予定。目次をブックマーク登録してもらえたら嬉しいです。
「生きてる詩人っているんですね!」「詩人って何食べて生きてるの?」
「ポエマーだ!」…などなど、詩人を取り巻く不思議を、切々と綴っています。
第1回 脳みそはみんな同じ|洗礼ダイアリー(文月悠光)
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近々、出演するイベントはこちらです。
9月13日(日)15時より、下北沢B&Bにて開催
野口あや子×文月悠光 トークイベント
「物書き女子の実態」
~『かなしき玩具譚』(短歌研究社)刊行記念~
新歌集『かなしき玩具譚』を刊行した歌人・野口あや子さんとのトークイベントです。
野口さんは、4つ年上のお姉さん。
身近な先輩なので、新歌集のことや実生活のこと、楽しくお話を伺いたいなと思います。
実は高校生ですでに詩歌の賞を受賞し、物書きの世界に入った二人。
二人の女子高校生が物書きの世界に足を踏み込むまでには一体どんな屈折があったのか……。
物書きになるに至った幼少期の思い出から、つい出てしまう物書き魂、
書くことで乗り越えたこと、書くことで躓いたこと、
今一番のオトメな悩みから世知辛い現実まで、飲み会スタイルで物書き女子の実態を語ります。
時間 _ 15:00~17:00 (14:30開場)
場所 _ 本屋B&B 世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料 _ 1500yen + 1 drink order
▶︎詳細・ご予約はこちら。
(ご予約は私のTwitterのDM、facebookでも受け付けますので、お気軽にご連絡ください◎)
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以下は、遅れてしまった掲載のお知らせ。さらっと書きますね。
◎「クイック・ジャパン」vol.121に、エッセイ「恋の引き出し」を執筆しました。
異性にどきりとした瞬間、初恋の人の話、恋愛への疑問を4000字にぎゅっと!
特集名は〈真夏の大エッセイ祭り〉。個性的な執筆陣に囲まれました。
◎映画『フリーダ・カーロの遺品 石内都、織るように』のパンフレットに、
詩「だれに呼ばれて」を執筆しました。
今を生きる者たちの光と影を、死者の目線で綴りました。
◎「ケトル」vol.26〈40人のここが気になる〉に
清水真砂子著『大人になるっておもしろい?』(岩波書店)のレビューを執筆しました。
アラブの女性詩人との出会いにより、
「かわいい」を基準とする女性像への違和感が膨らみました。「かわいい」は囚われの身?
◎「現代詩手帖」8月号に、ドバイ滞在レポート「『あなた』からはじまる世界」を執筆。
サウジの詩人の朗読会のこと(写真付き)、UAEの文学状況について詳しく綴っています。
不穏な内容の詩を朗読したら、なぜか笑いの渦に…という珍エピソードも!
(と、お知らせしといてあれですが、新しい号が出ちゃいました。。
このレポートよくまとめられたと思うので、感想の声が聞こえてこないのが残念。図書館で見て!笑)
◎同じく「現代詩手帖」8月号に、新人作品・投稿欄の選評「詩に降参したい」を執筆。
◎「現代詩手帖」9月号(最新号)に、新人作品・投稿欄の選評「水を与えるように」を執筆。
文月は、詩「片袖の魚」(既作)とコメントを寄稿しています。
デザインが鮮やかで目を引きます。ぜひご覧ください◎
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8月20日、映画『フリーダ・カーロの遺品 石内都、織るように』のアフタートークに出演しました。
小谷忠典監督と対談し、パンフレットに書き下ろした詩「だれに呼ばれて」を朗読。
監督とお会いしたのは、『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』のトーク以来、2年ぶりでした。
映画『フリーダ・カーロの遺品~』は2度拝見しましたが、再度観て印象が変わった部分があります。
遺品に対して戸惑い、疑問を持ち、驚きを持って接する石内都さん。
友人の訃報を知る場面にも違う見方が生まれました。
死を「到達点」とするのではなく、「断絶」として引き受けること。
その壁を人はどう越えてきたか、引き継いできたか。今の自分の関心事にも結びつきました。
パンフレットに書き下ろした詩「だれに呼ばれて」は、死者の視点で綴っています。
〈断絶〉を越えて、生者と死者の境が曖昧になるように描きました。
寝かされた衣服は、映画のスクリーンに投影されたとき、垂直に立たされる――。
その足元に生者の影を見たように思います。
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8月27日は京都へ。日帰りの旅。
詩人のchoriさん主催〈ポエトリー・ナイトフライト〉第1回@京都・VOX hallにゲスト出演しました。
20分間の朗読で、色んな声を発することができて楽しかったです。
詩の主体がちがうと、わたしは声も変わるようです。
この人がいるから頑張れる、と言える存在が一体何人いるだろう。
詩人は「ひとりで書いている」「闘っている」と思いがちだけれど、それは違うね。
choriさんと、choriさんの周りで笑っている人たちを見て、そう思いました。
京都でお会いした皆さま、ありがとうございました。
笑いあり、イジリあり、水着あり(?)の賑やかさが恋しいです。また関西方面で朗読したいな。
***近況***
きょうから9月。東京はすでに秋めいてきて、ちょっと寂しいこの頃。
春ごろから準備を進めてきたエッセイの連載がいよいよ始まりました。
ネタ探しのため、近頃は過去の日記帳を開くことが多かったのですが「あちゃあ」と思うことしきりです笑。
あの頃は「これが正しい」と思っていたけれど、今なら違うなあ、とか。
この人ともっと仲良くなっておくべきだったなあ、話しておくべきだったなあ、とか。
なんで背伸びしちゃったんだろう。
なんで意地を張ってしまったんだろう。
約束というものは、体のいい言い訳のことであって、
わたしはそこに「永遠」を夢見てしまうからダメなんだろうな。
すべてのことに別れがあり、期限があるよ。
仮眠の際にときどき夢を見ます。映像のない、触感だけの夢。
姿は何も見えないけれど、人のかたちをしたものがぴったりと寄り添ってくる。
肩を揉まれたり、首に手を回されたり、背中をくすぐられたり。
最初は珍しくて不思議だったんですが、さすがに何度も続くと鬱陶しい。
「ちょっと後で頼むよ。いま眠いんだからさあ」と
そいつの腕(らしきもの)を外したら、拗ねてどこかに行ってしまいました。
うそだよ戻ってきて、って頼んでも、もう遅いかな。
死者が残した痕跡と、私たちは同じなのではないか。私たちもまた誰かの遺品であり、引き継がれていく遺産なのだ◎詩・朗読:文月悠光「ここに残されて」▶︎https://t.co/3mSyFEtHzC#詩 #朗読 #jwave pic.twitter.com/i00q04eFng
— 文月悠光|エッセイ連載開始✿ (@luna_yumi) 2015, 8月 21
by moonpower0723
| 2015-09-01 22:24
| 詩の仕事