茶廊法邑 “かるいからだ”
2008年 01月 26日
http://houmura.com/gallery.html
1月19日(土)~27日(日)
に行ってきました^^
に入っているくらい方向音痴の私なので汗
ひとりで行けるかどうか不安でしたが
なんとかなんとか着きました。
場所は住宅やマンション(いい具合に歴史を帯びた)が立ち並ぶ細道の一角。
茶廊法邑は気持ちのよいギャラリーをもつ、うつくしいカフェでした。
流れる音楽が床にあたって光るし、花もティーカップもほどけるし、別世界なのでした。
第2回「日本建築大賞2006」のTOP10にも入ったそうで、建築物としても、デザインとしても上質なんでしょうね。
ギャラリーです。
美術のことはまだまだ知らないけれど、
色とかたちに身をゆだねることなら、きっとどなたにもできるでしょう。
なので、私なりに感想のようなものを書いてみます。
見てきた絵から何かを書いてみるってとても新鮮です。
こうして見ていると、ブログの新規投稿欄が真っ白なキャンバスのように思えてきます。
大きな美術館に行き、1500円だとかお金払って
人垣をかきわけて(それこそダリ展のとき汗)。。。
というのが、むしろ世俗的な感じがしていて、私自身も美術って仰々しいなんて思っていた節がありました。
けれども、そういうイメージは今回壊されました笑。
小さいギャラリーや個展はさがせばいくらでもあるわけで、そういうものを好んで足をはこぶ方々もかなり多いようです。
ふだん美術にふれる機会の少ない方は、大きな美術館より、少し遊び心のあるギャラリーカフェがおすすめです。
さて、“かるいからだ”です。
私は作品の撮影はしませんでした。
こちらのページで一部の作品をご覧ください。
二人展なのですが、お二方ともかなり作風が違っていて、
shuさんは線で志乃さんは色という感じがしました。
けれども、それらが見事に調和していて、それぞれの世界に引き込まれました。
幸運にも志乃さんにお会いできて、お話を聞かせていただきました。
「軽い」と「身体」。“かるいからだ”という逆説的な組み合わせ。
「やわらかい」と「硬い」、「丸い」と「尖っている」、「暖かさ」と「冷たさ」。
そんなことばのイメージにそって、製作なさったところ、このようなかたちになったとのこと。
私は、勝手に「詩的だなぁ」なんて思いました。
詩的言語ってよく言われますけれど、そういう逆説的魅力、あるでしょう。
色にも温度があって、手があって、あしがあって、これって人間?
線にも含みがあって、ゆるまって、ほころんで、伸びていく、これって息吹?という。
なんだかとても肥やしになった気がします。
shuさんの作品は小さなパネルがたくさんたくさん。
中でも私が気になったのは、やっぱりお月さまの絵でした。
黄色くて淡い。こんなふうに見えるのかー、光も見えるかなーと祈りながら
どきどきしながら、眺めました。
(だって、お月さまは私のかみさまだから)
女性性、このことばはいまどき死語なのかもしれませんが、
月は女性イメージが強くて、詩にもよく書かれます。
私も最近は緊張感が弱まって、だんだんお月さまを作品にだせるようになってきたので
そうなると、他人の月が気になって仕方ないのです。
(あ、なんかこの言い方誤解されそう笑)
あと、気になったのは、繰り返し繰り返し集まったり、切り離される文様のようなもの。
素材で似た形を一生懸命探してみました。
八重菊のような形も気になりました。
こういうかたちが女性らしき輪郭の間をぬうように咲いていて、いいなと思いました。
《いろんなことが想いにたりない》は
女の人のことばがあって、遊び心もあって
その世界をどこかで見ている私、という気がしたんですが
今回は“かるいからだ”ということばにまず魅せられて
shuさんの線づかいに惹かれました、
茶廊法邑の空気も手伝って、世界に引き込まれました。
いまさらですが、想いがあってことばがあるのか
ことばによって想いが動くのか、改めて考えたのでした。
志乃さんは、布キャンバスが壁に直接貼られていて、
最初思い起こしたのは、地図。
日本もロシアもアメリカも北朝鮮くるくるっと丸めて、しまいこむけれど、
ひろげたところから、その世界がはじまる地図のイメージ。
味がありますよね。
印象的だったのは、青い画面に黄色い蝶が飛んでいる絵でした。
青に黄色という組み合わせが、私の中ではすごく新鮮に思えました。
色がガッっとかなり強くのっているのですが、ちゃんと視覚的に見えてくる。
蝶の形がさだめられなくなって、点のようになっても、蝶の動きがわかる。
遠くから眺めると、丸く囲まれた黄色い点がまた月のようにも見えて(笑)
またまたどきどきしました。
その絵より、ひとまわり大きな画面で、暖色の森(?)のなかに女の子が立っている絵がありました。こちらの方がもっとたくさんの色が使われています。
どこまでが山なのだろう、どこからが空なんだろう。そんな不思議な奥行きが感じられました。
shuさんや志乃さん、
デザイナーの吉本亜矢さんや造形家の藤沢レオさんともお茶を飲みながら
ゆっくりお話しできて、たのしい、有意義な一日でした^^
ひととの出会いってたいせつだなぁ、と実感。
実はこの二人展けっこう楽しみにしていて、勝手にゴルのお題にも使ってしまったほどです。
詩人の方々が、“かるいからだ”ということばを受けて、どのような即興詩を書くのか
興味深深だったので、このタイミングで優勝できた(「痛みを描く」の回で)ことを感謝感謝。
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by moonpower0723
| 2008-01-26 21:49
| 美術部の人々、札幌アート