ユリイカ2007年4月号 ――第12回中原中也賞発表――
2007年 04月 06日
先日、ビラ配りの天才(別名:涼くんの彼女)と街へ出かけたとき、
金欠の中、洋服を我慢して、ユリイカを買った。
(いまだに思うけれど、詩集とか詩誌とかどうしてこんなに高いんだろう。
売れないからなんだろうけど、ひでぇと思う。でも買っちゃう私はエライ)
ユリイカ 第39巻第4号―詩と批評 (39)
/ 青土社
表紙の女の子のイラストが無駄に可愛い。
思わず「かわいいッ」と叫んでしまった。こういう女子高生になりたい、素直に思う。
ともかく、目的だった中原中也賞の発表のページを読んだ。
何より買ってよかったと思ったのは、
受賞詩集
須藤洋平さん『みちのく鉄砲店』から、数編の詩が抜粋されており、
その作品にいたく驚かされたことだ。
候補作で読んでいたのは望月遊馬さん『海の大公園』と大谷良太さん『薄明行』だけだった
(すみません。お金はない上に、図書館には詩のコーナーなんてないに等しくて。。。)のだが、
『みちのく鉄砲店』の中の数編を読んだだけでも、受賞作にふさわしい詩集だと感じた。
審査員の方々の言葉も、それを邪魔することなく裏付けていて、好感が持てる。
芸術なんだ!僕の身体は芸術なんだ!
それがその時の僕の唯一の逃げ場だった。
「生きるという事は恐ろしいね」
祖母が畑にはこびる雑草を見て言っていた事を同時に
思い出していた。
須藤洋平『みちのく鉄砲店』から
「孤独とじゃれあえ! トゥレット症候群と戦う勇者たちへ捧ぐ」より
ある意味、候補詩集の中から一番異質なものが選ばれたといえるかもしれない。
審査員の佐々木幹朗さんも、「普通なら最終的に残るはずの詩集が外れた」とおっしゃっている。
それだけ審査員もいまの時代の詩というものをさらに見極めようと、かなり躍起になっている面があるように思う。
詩作をするとき、ついつい同じ方向に走ってしまう流れを、日々感じることがある。
特に即興で書いていると、完成が早急に要求されるため、しばしば居心地のいい場所へ流れていこうとする自分のいやらしさみたいなものを垣間見ることがあって
「これでいいのか、世の中にはこれでいいというふうにまかりとおっている詩が
今月も先月も、どこの本を開いてもあったぞ。私もそれを書くのか、書かねばならぬのか」
と手を止めてしまうことがある。
そんな瞬間のときを思い浮かべながら、
審査員の詩集(現代詩とあたらしい現代詩)に関する考察や、厳しい評などを読んでいた。
……大した量の詩も読んでいない平成生まれの宇宙人が偉そうなことを申した。
好き勝手なことを書いてもさよならできませんから笑、一生懸命書いているつもり。なので許して。
読んでくださり、ありがとうございます。
一読一回クリックしていただければ幸いです。
あなたの拍手でもっともっと頑張ります!よろしければ一言メッセージにハンドルネームを入力して送信してくださいね。
「もっと送る」をクリックすると画像が変わることがあります。
by moonpower0723
| 2007-04-06 13:28
| 詩の仕事