詩誌「びーぐる」5号/「現代詩手帖」10月号詩誌月評
2009年 10月 29日
視界いっぱいに反射してやる。
涙を流すなら、いつだってそんな意気込みでいたい。
関西を拠点とする季刊詩誌、「びーぐる」の5号が発行されました。
「谷川俊太郎と<こども>の詩」と題した特集で、
谷川氏の新作+〈こども〉の詩アンソロジー+ロングインタビューが掲載されています。
また、普段詩誌ではあまりお目にかかれない方々も、詩作品を執筆しています。
俵万智氏、町田康氏など。。
私が個人的に嬉しかったのは、西元直子氏の<こども>の詩が載っていること。
目次が発表されたときから、ずっと楽しみにしていました^^
私は「谷川俊太郎と<こども>の詩」をテーマに
「<谷川俊太郎>という洗礼」というエッセイを寄せています。
谷川氏の特集だからといって、ただもちあげればいいのかというと、
それは違うのではないかとも思い、率直に感じたままに綴りました。
“洗礼”っていうか“失礼”のまちがいじゃないのいやちがうよ
これは私なりに礼を尽くしているのさ。
同誌の詩誌時評では細見和之氏が、
書肆吉成発行の詩誌「アフンルパル通信」を取り上げてくださっています。
菅啓次郎氏の連載詩について、
<翻訳家としての印象が強かったのだが、詩も書かれているとは知らなかった>と
作品を引用しながら紹介。
時評のタイトルは、「西と北、関東と関西、詩の胎動」。
「アフンルパル通信」の札幌。。「文学極道」の江別。。
北海道、ちゃんと詩を身ごもっている。
「アフンルパル通信」執筆者のひとりとして、道産子として(笑)、とても嬉しいことでした。
「びーぐる」5号を御注文される方は、
発行所の澪標(miotsukushi@s9.dion.ne.jp)まで、お問い合わせください。
5号の目次をHPより転載します。
季刊 びーぐる 詩の海へ 第5号
特集・谷川俊太郎と〈こども〉の詩
ロング・インタビュー 谷川俊太郎〈こども〉の詩を語る 聞き手 山田兼士 21
谷川俊太郎〈こども〉の詩アンソロジー(全二四篇) 37
詩 〈こども〉の詩三篇(こんぐらかった/ホルンのこだま/しゃがむ) 谷川 俊太郎 48
いちばんいいひ/島田 陽子 52
ヒヨッ!/内田 麟太郎 54
念のため/覚 和歌子 56
谷川俊太郎氏によるひらがなこどもの詩へと捧ぐ詩/佐々木浩 58
ぎりぎり/小池 昌代 60
いすのきもち/田口 犬男 62
ぼくには、おとうさんがいない/俵 万智 64
論考「詩」との出会い、あるいは、子育てする父親のための谷川俊太郎論 宮川 健郎 66
海外の子供の詩 四元 康祐 71
童話「ハヒフペポ」と谷川俊太郎 山崎佳代子 75
エッセイ●谷川俊太郎と〈こども〉の詩をめぐって 77
杉山平一/岸田衿子/たかとう匡子/はたちよしこ/文月悠光/高階杞一/細見和之
作品 気持ちを動作に押し込めて 町田 康 4
旅先の眠りは浅く朝はどこまでも深く 川口 晴美 6
蚋(ぶよ) 松岡政則 8
石の呼吸 須田 芳枝 10
うつわ 神尾 和寿 12
かくれんぼ 中塚 鞠子 14
たずねびと 久谷 雉 16
三片 西元 直子 18
金魚 細見 和之 20
特別寄稿 木は移植されて森をつくる――田原の日本語詩を読む 栩木 伸明 85
連載 谷川俊太郎のいたずらがき(5) 94
四元康祐/高階杞一のフォトポエム(5)「絶対孤独」 96
小池昌代 シ・カラ・エ・カラ・シ(5)「かばん」 98
連載詩 宇宙律(5)最終回 八重 洋一郎 100
海外詩紹介(4)ソナタ・パリュリィテ/訳・解説 四元康祐 104
対論・この詩集を読め(第五回)長田弘『世界はうつくしいと』 細見和之/山田兼士 109
高階杞一を読む(第二回)『さよなら』から『キリンの洗濯へ』―似て非なるものの詩学 山田兼士 116
PIW通信(第四回)白石かずこ特集 ロッテルダム詩祭が満場の拍手を送った 四元 康祐 123
書評 高橋睦郎詩集『永遠まで』未生・生・死・死後・永遠/山田兼士 124
松尾真由美『不完全協和音』驚くべき本だ/野村喜和夫 125
谷川俊太郎詩集『62のソネット+36』「+36」の贈り物/高階杞一 126
坂多瑩子詩集『お母さん ご飯が』母と私/犬飼愛生 127
山本博道詩集『ボイシャキ・メラ』日付けのある詩/相沢正一郎 128
新川和江『詩が生まれるとき』「詩とはなにか」という根本的な問いかけ/細見和之 129
黒瀬珂瀾歌集『空庭』「私」の遍在する庭園/澤村斉美 130
眉村卓句集『霧を行く』瞭然の一冊/阿瀧康 131
山田兼士『百年のフランス詩 ボードレールからシュルレアリスムまで』現代詩観によるアンソロジー/及川馥 132
時評 ■詩集時評5 〈私〉とは誰のことか/神尾和寿 134
■詩誌時評5 西と北、関東と関西、詩の胎動/細見和之 138
■詩論時評5 戦中・戦後詩史の検証と詩論の検証と/阿毛久芳 142
■短歌時評5 大体短歌日誌(葛原妙子特集)/佐藤弓生 145
■俳句時評5 百年後の俳句、千年後の自然 「船団」初秋の集いを傍聴してみた/堀本吟 149
投稿作品 ●掲載者 鶏間樫/吉澤俊/荒井隆明/篠田翔平/須賀章雅/島野律子/大澤都/村山千鳥 153
作品評 ●扉を開いて、(斜めに)外へ/四元康祐 158 ●眠りの中から/高階杞一 159
***
「現代詩手帖」10月号の詩誌月評にて、
「遠来」創刊号が取り上げられています。
評者の渡辺玄英さん、ありがとうございます。
八柳李花さんの詩「Eclipse」、小林坩堝さんの詩「でらしね」が、引用されながら紹介。
「遠来」、まだ残っていますので、
注文される方はメールにてご住所・お名前をお知らせください。
送料を含め、無料で差し上げています。
***
詩集に関してですが、著者分がまだ届いていないので、
私自身が行わねばならない
(と言っては義務のようですが楽しみな)第3次謹呈(?)も始まっていません。
ネットでの著者注文販売は、謹呈を全て終えてからになりますので、少し先ですね。。
私から買ってくださった方には、何か特典をつけようと目論んでいます^^
そんな事情で、
「しばしお待ちください」、「楽しみにしていてください」、と申し上げたいのだけれども
「アナタ期待してるんでしょ、ふふん」という自負が滲んでいるようで(今の誰?)
これらの言葉は前から好きではありませんでした。
とはいっても、うまい言い回しが見つからず、
「うー、やだやだ」と思いながらいつも使っているのですが、どーしたらいいもんでしょ。
第1次謹呈分は、そろそろ届き始めているようで、
阿部嘉昭氏がご自身のブログにて紹介してくださっています。
ありがとうございます。
とりあえず、表紙の画像だけでも、近日中にアップします。
お楽しみに!(って、あーまた使っちゃった)
読んでくださり、ありがとうございます。
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by moonpower0723
| 2009-10-29 22:57
| 詩の仕事