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鈴木いづみで小休止。

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もう一度書きますが、試験は14日まで。
けれども、土日を挟むので、何となく一息ついているのだ。
(余裕をぶっこいているわけではなくて!汗)
日を経るにつれて、暗いぶす色になっていった私の中指は、
現在すみれ色に移行。
まだ曲がりにくいけれども、ほぼ回復したよう。

試験期間中であまり重たい本を読めないので、最近は
サキイカを噛み噛み、こんなものを読んでいる。

小説新潮 2009年 03月号 [雑誌]

新潮社


鈴木いづみセカンド・コレクション〈3〉 エッセイ集(1) 恋愛嘘ごっこ

鈴木 いづみ / 文遊社



「小説新潮」は単に、
立ち読みで読んだ対談(角田光代×山本文緒×唯川恵)を
また読みたくなって、図書館で借りてきたのだけれど、
雑誌は最初のページから読まなきゃ気がすまない性分なので、
後半の対談ページに、まだいきつかない。
<最新短編八重奏>企画では、
有川 浩を目玉に、小手鞠るい、朝倉かすみ、原田ハマほか、
私が普段全く縁のない(というより、読まず嫌いの)作家がズラリ。
全部読んでみたけれども、
有川さんはさすがに面白い。好きかどうかは別だけど、やっぱり売れる人だ。
朝倉かすみさんの「いついつまでも」はラストがよくわからなかった。
あれはボケなのか?読者が突っ込まなければならないのか?
一番売れたはずの『田村はまだか』未読だけど、
読んだ方がいいのだろうか。。教えてくれ。
同じく原田ハマさん「群青 The Color of Life」、
途中まで順調だったのに、落とし方があまりにベタで、鼻白んだ。
こういう作品を読みたいと感じる人が多いのだろうか?
いよいよ、わからなくなってきた。

私が気に入ったのは、
唯野未歩子さん「無印良人」。
面白く読んだのは、
乾ルカさん「残滓の名」。

唯野さんは、タイトルだけでセンスの良さが光っている。
可であるかどうかはわからないけれど、
不可的要素のない小説だった。

乾さんの作品は、
“得体の知れない自分”に生活をとってかわられた男の物語。
その奇妙な世界とは電話で繋がるだけで、けして直接対決することはない。
ただ、淡々と状況が伝わってくる。<となり町戦争>的な怖さで、引き込まれる。
この男、これから「赤目四十八瀧心中未遂」(車谷長吉)の主人公みたいになっていくのだろうね。

赤目四十八瀧心中未遂

車谷 長吉 / 文藝春秋


「赤目――」は、自伝小説らしいと聞く。
車谷さんの奥さんは詩人の高橋順子さん、、凄い夫婦がいらっしゃるものだ。
高橋さんは、某賞の審査員だったので、お見かけしたことがある。
おぼろげに覚えているけれど。。もっとよく観察すればよかったわ(おい)。

***

鈴木いづみのエッセイは、やっぱりすてきだ。
これを、ゲラゲラ笑って読んでいる自分も、どこかおかしいのかと思いつつ。
「第四次世界大戦」という、いわゆる<人類滅亡>が描かれる映画のラストシーンで、
THE ENDではなく、BEGINNINGと表示されることに、
いづみさんは<別の意味で>感動を覚えたという。

それはまた同じくりかえしのはじまりなのである。
人間たちはまたしても闘争しあうようになるだろうし、
とんでもない大バカが出現して、新しい歴史に名を残すだろう。
それでいいんだなあ。(中略)
とにかく、アホ、バカ、天才、気ちがいというような種族は最高。
人類絶滅の日まで、みなさん、がんばって生きぬきましょう。

はい!

近頃、友達から、夭折するのではないかと半ば真面目に心配される。
足の指を切断し、最終的に首をつってしまった鈴木いづみが好きなのだ、
と言ったら
「あんたって、そういう尖った人が好きだよねえ。
お願いだから、ダメだよ」
何がダメなのだか、知らないけれども
私がいづみさんに惹かれるのは、
自分がどんなに努力してもなりきれない、
近づくことのできない女性像だからなのだ。
追いかけるような愚かなことはしないさ、と
鼻歌混じりに読む読む読む。
小説もいいけれど、やっぱりいづみさんはエッセイが小気味いい。
ところで、全集の表紙はアラーキー(セカンドコレクションは石黒建治さん)
が撮っているのだけれど、本によっては色気が強すぎて、とても手にとりにくい。。汗
といって、いづみさんの裸は好きだから、正直見たい←
図書館で借りるのは恥ずかしいから、本屋だろう、と思いつつ困ったナー。

全集の一部、絶版本、
また、アラーキーの写真が掲載されているという、
2002年12月の『BURST』をお持ちの方で、
お譲りくださる心優しいお方がいらっしゃいましたら、御一報ください。


※ところで、『BURST』はマリファナの育て方、などを堂々と特集している雑誌として有名。。
『BURST HIGH』というのもあって、こちらはより専門的らしい。
昨今の報道合戦で、この雑誌の一部かと思われるページがニュース番組で流れて、
「内容はともかく、すこぶるお洒落な雑誌じゃないか」と感心して見ていた私でアリマス。


***

日比野十夢さんと、mixiの日記上で
雑誌『H』に漫画の連載されていた、関根美有さんについて話す。
タコシェのオンラインショップで、関根さんの書き下ろし・手製本を発見した、とお聞きし、
私も飛びついてしまった!
買うーぞー。
ついでに、詩誌「ウルトラ」の最新号もかーうーぞー(吉増剛造さんの特集だそうな)。

関根さんの漫画はかなりシュールなのだけれど、深い。
何度も読み返してしまう。。
うーん、どう伝えたらよいのだか。絵はこんな感じ
まあ、お読みになるのが、一番早いのかな、と思いますよ^^←
検索かけたら、なんと過去にチョイスに準入選されていた!
この回のチョイスの発表号、美術室にあるかなあ。。チェックせねば。。

そういえば、鈴木いづみも
雑誌『STUDIO VOICE』(休刊するってホント?)の特集で知ったわけで、
私はかなり雑誌に恩恵を受けているようだ。
自分の目だけを頼りに、漁ることもときに大切だろう。
漁ってみよう、網目は粗くても、網は大きい方がいい。
大きい魚、小さい魚。活きがよければ、皆結構。


読んでくださり、ありがとうございます。

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by moonpower0723 | 2009-09-11 21:54 | 作家になりたい。

文学少女は詩人をめざす


by moonpower0723